最近口コミなどで「iQOS(アイコス)は、通常の紙タバコよりも有害」という声を良く聞くようになってきました。
健康を考えて紙タバコからiQOS(アイコス)へ移行する方が多い中で、iQOS(アイコス)の方が有害であるとなると、移行する意味がなくなってしまいますよね。
有害であるという口コミが多くなってきたiQOS(アイコス)ですが、口コミだけを100%信じてしまうのは危険です。
そこで今回は、iQOS(アイコス)が有害であるといわれている実態について調査してみました。
アイコスは紙タバコよりも有害なの!?
紙タバコの利用により発生する9割以上の有害物質をカットしているとされるiQOS(アイコス)に、「タバコよりも有害である」という情報が2017年に入って登場しました。
まずはiQOS(アイコス)が有害であるという人の口コミを見てみましょう。
iQOS(アイコス)有害説に関する口コミ
アイコスの発ガン性が普通のタバコの10倍って知って知り合いみんなタバコに戻った事について。
— ONE☆DRAFT LANCE (@L_BLOCK_LANCE) 2017年6月1日
アイコスは普通のタバコの250倍も発ガン性があるらしい〜
— かげ@kuhl86 (@zn6_86_kuhl) 2017年6月4日
IQOSって煙草より発ガン性高いんだってね
誰だか忘れたけど、Twitter上でIQOS吸ってるって自慢してる脳内お花畑の方いらっしゃいませんでした?— 守我/曇天 (@s_toruneko) 2017年6月5日
iQOS(アイコス)の有害物質に関しての口コミ情報の一部をあげてみましたが、おもにいわれているのは発がん性が高いという意見です。
しかも口コミの情報にはかなりのバラつきがあり、発がん性物質が紙タバコの10倍という人も入れば250倍といわれる人もいるようで、正確な情報かといわれるとかなり怪しいところです。
では、なぜiQOS(アイコス)がこのように紙タバコよりも発がん性物質を含んだ有害なものといわれるようになってしまったのかを見ていきましょう。
iQOS(アイコス)が有害であるといわれ始めたきっかけ
ちょっと調べただけだからどうか知らんが普通のタバコも一酸化炭素と多環式芳香族炭化水素はあるらしい、どれくらいIQOSの方が多いか書いてないしどれくらい摂取すると発がんリスクが上がるとか書いてないし
あと揮発性有機化合物は発がん性物質なのか?
よくわからん— 晴嵐 (@Seiran250) 2017年6月6日
そもそも日本でアイコスが有害であるといわれ始めたのは、ニュースサイトTOCANAの記事による影響が大きいのではないかと考えられています。
また、このTOCANAの記事には元ネタがあり、国際ニュース通信社であるReutersの5月26日付けの記事を元に書かれているようです。
内容だけをざっくりと説明してしまうとiQOS(アイコス)のヒートスティック(タバコ)の中には「一酸化炭素」「多環式芳香族炭化水素」「揮発性有機化合物」という有害物質が含まれていることが判明したというものです。
また、紙タバコである「Lucky Strike Blue Lights」と比較したところ、iQOS(アイコス)の方がより高濃度の有害物質が含まれていたという検証結果が出たようです。
このような結果が出たことから、記事の中の結果だけが過剰にフォーカスされて「iQOS(アイコス)にはタバコの10倍〜250倍の発がん性物質が含まれている!」という口コミに飛躍してしまった可能性が高いといえます。
一方でiQOS(アイコス)発売元もコメントを発表
このように、iQOS(アイコス)とは関係のない第三者機関の調査により有害と認識されてしまうような情報が発表されたiQOS(アイコス)ですが、これに対してiQOS(アイコス)の発売元であるフィリップ・モリス社も公式にコメントを発表しました。
この公式のコメントの中でも、フィリップ・モリス社はこのような第三者機関の調査は歓迎すると述べているのに対し、もっと厳密に調査をしてくれという言葉を残しています。
その理由としては、一般的に認識されている2つの測定方法を混ぜて検証を行なったこと、またフィリップ・モリス社のタバコではない「Lucky Strike Blue Lights」で比較したことなどがあげられます。
この2点だけでも、正確な検査方法で検査されたとはいいきれませんよね。
さらに「Lucky Strike Blue Lights」の有害物質の測定値自体も事実とは違った数値で発表されていたようなので、さらにこの調査結果の信憑性は薄れてしまいます。
結局iQOS(アイコス)は有害なの?無害なの?
一部タールもiQOSのほうが多いみたいなデマ流してるのもいるけど、そもそもタールを計測してないのにタールの量がわかるわけないし、構造考えればタールは減るにしても増えるわけないんだしiQOS愛用者は変な記事に惑わされて胃に穴あけなくても良いと思うよ
— ruki*crow* (@ruki_crow) 2017年5月31日
日本では、Reutersの「タバコよりもiQOS(アイコス)の方が有害物質が多かった。」という部分だけが強調され、現在のように広まってしまった情報です。
しかし、このように調査方法なども厳密ではなかったということからも、正確な情報であるとは言い切れないようです。
また、調査を実施した研究チームのスイスのベルン大学(University of Bern University)の主任研究者、レト・アウアー(Reo Auer)博士も、「化学物質の中には安全な最低限度がない。」と発言していることからも、純粋な濃度だけで有害性を測定できるかどうかは定かではなさそうです。
一方でiQOS(アイコス)は全くの無害であるとも言い切れません。
なぜなら、iQOS(アイコス)のヒートスティックの中には、ニコチンもタールも微量ながら入っているためです。
iQOS(アイコス)が有害か無害かの白黒をハッキリ付けるためにはさらにより多くの調査を行う必要があるようですね。